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大腸内視鏡検査(大腸カメラ)は生理中でも大丈夫? よくある質問と当日の対応を紹介


「せっかく予約した大腸内視鏡検査(大腸カメラ)の日、もしかして生理とかぶっちゃうかも…?」そんな不安を抱えていませんか?


大腸がんは女性にも多い病気だからこそ、検査のタイミングと生理の悩みは切っても切り離せません。


今回は当日の具体的な対応や、恥ずかしい思いをしないためのポイントについて、わかりやすく解説していきます。


■結論:生理中でも大腸内視鏡検査(大腸カメラ)は受けられます


予約日に生理が重なってしまっても、大腸内視鏡検査は問題なく受けられます。医学的にも検査の精度が落ちることはありません。安心して予定通り来院してください。


◎経血が検査の邪魔になることはないの?

「血でカメラが見えなくなるのでは?」という心配は不要です。大腸カメラには高性能な洗浄機能と吸引機能がついています。もし経血や腸内の汚れがあっても、その都度きれいに洗い流しながら進むため、多くの場合で視界が遮られることはありません。


生理中だからといって検査が中断されることはないので安心してください。


◎検査結果(ポリープ発見など)に影響は出ない?

生理中であっても、ポリープやがんを見つける精度は内視鏡技術によって維持されています。今の内視鏡は高画質で、特殊な光を使って粘膜の細かい変化まで映し出すからです。


正確な検査のためには、生理かどうかを気にするよりも、事前に下剤をしっかり飲んで腸の中を空っぽにしておくことが大切です。


■一番気になる「下着」や「生理用品」はどうする?


検査ができると分かっても、着替えや汚れへの不安は残るものです。検査当日は専用の検査着に着替えますが、その際の下着や生理用品の扱いには決まったルールがあります。


◎検査用の「使い捨てパンツ」の下にショーツは履くの?

検査の時は、お尻にスリット(切れ込み)が入った使い捨ての「使い捨てパンツ」を履きます。基本的には、自分のショーツは脱いで、この使い捨てパンツ1枚の状態になります。自分のショーツを下に履いたままだと、カメラを入れる邪魔になってしまうからです。


検査の準備が整う直前までは自分のショーツを履いておき、検査着に着替えるタイミングで脱ぐのが一般的です。


◎ナプキンとタンポン、どっちがいいの?

タンポンを使える方は、タンポンを入れたまま検査を受けるのが一番スムーズです。膣内で経血を吸収してくれるので、検査用パンツ1枚になっても汚れを気にせず安心できますし、カメラの邪魔にもなりません。ただし、使用については病院の指示に従ってください。


タンポンが苦手な方はナプキンでも大丈夫です。その場合は、検査台に上がるギリギリまでショーツにナプキンをつけておき、検査開始の直前に外します。どちらの場合もスタッフが手順を案内してくれるので、指示に従えば大丈夫です。


◎検査中、血液が漏れてしまわないか心配……

検査台やベッドには、防水シーツや吸水シートが敷かれているので、万が一経血が漏れても周りを汚す心配はありません。検査中はお尻から水が出たりすることもありますが、看護師はそうした状況にも慣れています。


汚れを気にして体に力が入ると検査が辛くなってしまうこともあるので、スタッフに任せてリラックスして過ごしましょう。


■生理中の検査で「痛み」や「体調」は変わる?


検査自体は可能ですが、生理中はホルモンバランスの影響で体が敏感になっていることがあります。無理をして体調を崩さないよう、自分の体の状態と相談することも大切です。


◎生理痛と検査の痛みが重なると辛い?

生理中は子宮が収縮しており、お腹全体が過敏になりがちです。大腸と子宮は隣り合わせなので、検査で腸に空気が入る刺激を生理痛のような重い痛みとして感じやすくなる人もいます。普段から生理痛がひどい方は、痛みを少し強く感じるかもしれません。


心配な場合は、眠っている間に検査が終わる鎮静剤(麻酔)を使えるか、事前にクリニックへ相談してみましょう。


◎こんな時は日程変更も検討!無理をしないほうがいいケース

立っていられないほどの激しい生理痛がある場合や、貧血でめまいがする場合は、無理せず日程変更を検討してください。


検査前の下剤を飲むこと自体が体への負担になるからです。また、経血の量が極端に多くて頻繁にトイレに行かないと不安な場合も、移動や着替えが大変になります。


体調が万全でないなら、クリニックに連絡して別の日にお願いするほうが安全です。


■恥ずかしがらなくて大丈夫!医療機関のプライバシー配慮


「生理中にお尻を見られるのが恥ずかしい」というのは当然の感情です。しかし、病院側も恥ずかしさを少しでも減らせるよう、様々な配慮をしています。


◎お尻周りが見える範囲は最小限です

通常は最小限になるように配慮されています。検査中、下半身が丸見えになることはありません。


検査用の使い捨てパンツは、カメラを入れる時だけスリット部分を少しめくる仕組みです。さらに上からタオルをかけるので、お尻全体が露出することはありません。


医師はモニター画面を見て操作をするため、お尻をじっと見ることもありません。肌の露出は検査に必要なごく一部だけです。


◎スタッフの対応を確認しておこう

当日に担当の看護師へこっそり「生理中です」と伝えておけば、着替えや検査後のケアでさりげなく配慮してくれることがほとんどです。


■不安なことは事前に相談して、リラックスして検査へ


生理が重なっても大腸内視鏡検査は諦めなくて大丈夫です。医療スタッフは日常的に対応しているため、気にしていません。


もし不安なら電話で「生理になりそうですが大丈夫ですか?」とご相談ください。一番大切なのは病気の早期発見です。恥ずかしがらず、リラックスして検査を受けてください。


わごうヶ丘クリニック
医師
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