
お腹の不調が続いているとき、何度も病院へ足を運ぶのは精神的にも体力的にも負担がかかるものです。仕事や家事で忙しい方は「胃カメラと大腸カメラは一度にできないの?」と考えるかもしれません。
同じ日に両方の検査を行うことは可能ですが、メリットだけでなく慎重に検討すべき点もいくつか存在します。同日検査の仕組みとそれぞれの特徴について見ていきましょう。
目次
■胃カメラと大腸カメラは同日に一緒に受けられる?
◎同じ日にまとめて検査をすることは可能です
技術的には、胃カメラに続いて大腸カメラを連続して実施することができます。一回の来院で消化管全体を調べられるため、時間を有効に使いたい方にとって便利です。ただし、対応しているかどうかは医療機関の方針によって異なります。
◎胃と大腸、両方の検査が必要になるケースとは
便潜血が陽性だったり、原因不明の腹痛や貧血が続いたりする場合、消化管のどこかに問題が隠れている可能性があります。胃から大腸まで一つの管としてつながっているため、両方を調べることで病気の見落としを防ぎ、より正確な診断につなげられます。
■胃・大腸の「同日内視鏡検査」を受けるメリット
同日検査の最大の魅力は、患者さまの負担を一つにまとめられる点にあります。具体的にどのようなメリットがあるのか、主な3つのポイントを見ていきましょう。
1. 通院回数を減らし、忙しい日常への影響を小さくできる
別々に検査を受ける場合、事前説明や検査当日、結果確認のために何度も仕事を休まなくてはいけない場合があります。同日検査なら通院回数が少なくなり、スケジュール調整が楽になるでしょう。
2. 事前の食事制限や下剤を飲む「準備の負担」を1回にまとめられる
大腸カメラ前の数リットルの下剤服用は、検査自体よりも辛いと感じる方が多いものです。同日検査であれば、この食事制限や下剤の準備を一度で済ませられるため、精神的・肉体的なストレスを軽減できます。
3. 鎮静剤(麻酔)を使用する場合、体への影響を1回に集約できる
眠ったような状態で検査を受ける鎮静剤を使用する場合、同日なら一度の薬で両方の検査を行えます。薬の使用回数を抑えられ、検査後のフラつきや安静時間も一回分で済むため、効率的に身体を休ませられます。
■知っておきたい同日検査の注意点とデメリット
メリットが多い一方で、一度に二つの精密検査を受けることによる注意点も存在します。安全に検査を受けるために、リスクの側面も正しく理解しておきましょう。
◎検査時間が長くなり、身体への負担や体力の消耗が大きくなる
二つの検査を連続して行うため、検査台の上で同じ姿勢を保つ時間が長くなります。高齢の方や体力に不安がある方にとっては、検査後の疲労感が予想以上に大きくなる場合があります。
◎検査後のリカバリー(休憩)に通常より多くの時間が必要
検査時間が長くなれば、その分お腹に送る空気の量も増え、膨満感が出やすくなります。また、鎮静剤の影響をしっかり取るための休息時間も通常より長く確保する必要があり、当日の拘束時間はそれなりに長くなります。
◎すべての医療機関が同日検査に対応しているわけではない
「どこでも同日検査ができる」とは限りません。検査の精度を追求したり、万全の安全管理を優先したりするために、あえて同日検査を行わない方針のクリニックも少なくないのです。
■当院では、胃と大腸の検査を「別の日」に実施しています
当院では、患者さまの安全と正確な診断を優先し、胃カメラと大腸カメラを別々の日に実施しています。効率も大切ですが、検査の本来の目的は「健康を守ること」です。
身体に過度な負担をかけず、納得感のあるスケジュールで検査を受けることが、長期的な安心につながります。
◎一つひとつの検査をより丁寧に、精度高く行う
胃と大腸では、観察すべきポイントや注意を払うべき粘膜の状態が異なります。医師がそれぞれの臓器に対して高い集中力を維持し、微細な異変も見逃さない丁寧な診断を徹底するための体制をとっています。
◎患者さまの体調変化に迅速に対応するための安全管理
内視鏡検査は少なからず身体に負担がかかるものです。当院の大腸カメラは、基本的には鎮静剤を使わずに安全性を優先して行います。万が一の体調変化にも即座に対応できる、安全な検査環境を守っています。
◎十分な時間を確保し、納得のいく検査を提供
検査中に看護師が付き添い、患者さまの不安を取り除く体制です。専用の時間枠を十分に確保し、プライバシーを守りながら一つひとつの手順を丁寧に進める「質の維持」を優先しています。
■自分に合った検査スタイルを選びましょう
「早く終わらせたい」というお気持ちは痛いほどよく分かります。一度で終わる便利さも一つの選択肢ですが、内視鏡検査の本来の目的は「病気を確実に見つけること」と「安全に終えること」です。
無理に一度に詰め込むのではなく、身体の状態を第一に考えたスケジュールを立てることが、結果として一番の近道になることもあります。
当院では、患者さまのご都合や不安な点、これまでの検査経験などをじっくりとお伺いした上で、適切な検査日程をご提案しています。
不安なことがあれば、どんな小さなことでもご相談ください。
