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高血圧の原因と症状は? 正常との違いや基準数値をチェックしよう


健康診断の結果表を見て、「血圧の数値」が気になったことはありませんか?血圧は年齢を問わず、健康を支える重要なバロメーターです。


今回は、血圧の正常値や高血圧の基準、そして「原因」や「症状」について、わかりやすく解説します。まずは自分の数値がどのレベルにあるのか、正しく把握することから始めましょう。


■血圧の「正常値」はどのくらい?基準となる数値


血圧とは、心臓から送り出された血液が血管の壁を押す圧力のことです。測定時には必ず「上」と「下」、2つの数値が表示されます。


上の血圧(収縮期血圧):心臓が収縮し、血液を送り出す際の最も高い圧力

下の血圧(拡張期血圧):心臓が拡張し、血液をためこんでいる際の最も低い圧力


日本高血圧学会のガイドラインでは、健康的な「正常血圧」は上が120mmHg未満、かつ下が80mmHg未満です。この数値を基準として、自身の血圧の状態を確認します。


◎どこからが高血圧?診察室血圧と家庭血圧の違い

「高血圧」と診断される基準は、病院で測る場合と自宅で測る場合で異なります。


診察室血圧(病院で測定):上が140以上、または下が90以上

家庭血圧(自宅で測定):上が135以上、または下が85以上


この違いは、病院という環境での緊張により血圧が上がる「白衣高血圧」や、逆に診察室では正常でも自宅や職場では高くなる「仮面高血圧」を考慮しているためです。診断では、リラックスした状態に近い「家庭血圧」の数値がより重要視される傾向にあります。


◎正常値よりも少し高め?「高値血圧」とは

「高血圧の基準(140/90)を超えていなければ問題ない」わけではありません。理想的な正常値(120/80未満)と、高血圧の基準の間には、「正常高値血圧」や「高値血圧」と呼ばれる区分があります。


高値血圧の目安:上が130〜139、または下が80〜89


この段階では直ちに薬物治療が必要になるケースは少ないものの、将来的に高血圧へ移行するリスクが高い状態です。放置せず、この段階から生活習慣を見直すことが重要です。


◎低血圧に明確な基準はあるの?

高血圧とは対照的に、「低血圧」には高血圧ほど厳密な診断基準はありませんが、一般的には収縮期血圧(上)が100未満の場合などを指すことが一般的です。


立ちくらみやめまい、倦怠感といった症状がなければ、基本的には治療の対象とならず、経過観察となるケースが大半です。ただし、急激な血圧低下に伴うふらつきなどは、転倒のリスクや背景にある疾患の可能性も考慮する必要があります。


■なぜ血圧は高くなる?知っておきたい主な原因とリスク


血圧が上昇する原因は単一ではなく、生活習慣や体質など、様々な要因が複合的に関与しています。大きく分けて以下の2つのタイプが存在します。


◎生活習慣や遺伝が関係?日本人に多い「本態性高血圧」

日本人の高血圧患者の約90%がこのタイプに該当します。特定の原因を一つに特定できず、遺伝的な素因に加え、長年の生活習慣が積み重なって発症します。


  • 塩分の過剰摂取
    体内の水分量が増加し、血液量が増えることで圧力が上昇します。


  • 肥満・運動不足
    末梢血管の抵抗が増え、心臓への負担が増加します。


  • ストレス・喫煙・飲酒
    自律神経や血管への直接的な作用により血圧を上昇させます。


  • 遺伝・加齢
    両親が高血圧である場合の遺伝的素因や、加齢に伴う血管の硬化も要因となります。


これらが複雑に組み合わさることで、慢性的な血圧上昇を引き起こします。


◎病気が隠れていることも?「二次性高血圧」

残りの約10%は、原因が明確に特定できるタイプで、「二次性高血圧」と呼ばれます。腎臓疾患や内分泌(ホルモン)異常、薬剤の副作用などが原因です。


若年層での発症や、急激な血圧上昇、薬物治療の効果が薄い場合などは、このタイプが疑われます。原疾患を治療することで、血圧が正常化する可能性があります。


■高血圧に自覚症状はある?放置すると怖い「サイレントキラー」


高血圧の大きな特徴でありリスクとなる点は、数値が高くても自覚症状がほとんど現れないことです。


◎ほとんどは無症状?気づきにくい体のサイン

高血圧は別名「サイレントキラー(沈黙の殺人者)」と呼ばれます。血圧がかなり高い状態であっても、多くの方は無症状です。


「体調が悪くないから大丈夫」という自己判断により放置されやすい点が、この疾患の問題点です。症状がない間も、高い圧力にさらされた血管は常に負担を受け続けています。


◎頭痛や肩こり、めまいがしたら要注意?

血圧が著しく上昇した際、以下のような症状が現れることがあります。


  • 頭痛(特に後頭部)

  • 肩こり

  • めまい、耳鳴り

  • 動悸、息切れ


ただし、これらは高血圧特有の症状ではありません。疲労や風邪など他の原因でも起こります。症状の有無だけで血圧の状態を判断することは困難なため、あくまで測定値での判断が必要です。


◎症状が出たときには進行している?血管へのダメージ

高血圧に起因する明らかな症状が出現した段階では、すでに血管へのダメージが蓄積し、動脈硬化が進行しているかもしれません。未治療のまま放置すると、脳卒中(脳出血・脳梗塞)や心筋梗塞、腎不全といった重篤な合併症を引き起こすリスクが高まります。


こうした事態を防ぐため、無症状の段階から数値をコントロールすることが大切です。


■正しい数値を知るために!血圧を測るときのポイント


「自分の血圧はこれくらい」と正しく知るには測り方が重要です。血圧は常に変化しているため、病院でたまに測るだけでは見逃してしまうかもしれません。家でリラックスしている時の「いつもの数値」を把握する習慣が大切です。


◎測るタイミングはいつがいい?

原則として、「朝」と「夜」の1日2回の測定が推奨されています。


:起床後1時間以内、排尿後、朝食や服薬の前。

:就寝前、入浴から1時間以上経過しリラックスした状態。


毎日決まった条件で測定することで、日々の変動を正確に捉えられます。


◎数値が安定するために、正しい姿勢と注意点

正確な数値を測定するためのポイントは以下の通りです。


  • 安静にする
    椅子の背もたれを使い、足を組まずに座ります。


  • カフの位置
    腕に巻くカフ(腕帯)の中心が、心臓の高さと同じになるように調整します。


  • リラックス
    1〜2分ほど座って落ち着いてから測定を開始します。測定中の会話は控えましょう。


■自分の数値を知ることが第一歩! 健康な血管を守るために


血圧は、目に見えない血管の状態を反映する重要な指標です。高血圧と診断されても直ちに症状が現れるわけではありませんが、放置すれば血管への負荷は継続します。


まずは正常値である「120/80未満」と自身の数値を比較することが第一歩です。基準を超えている場合でも、早期に把握できれば生活習慣の改善などで対策ができます。


血圧が気になる、または不安な方は、まずは気軽にご相談ください。


わごうヶ丘クリニック
医師
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