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湿疹・かぶれが治らないときの治療法は? 市販薬で治らないときはどうする?


「湿疹がなかなか治らない」

「薬を塗っても、またすぐにぶり返してしまう」

そんな悩みを抱えていませんか?


「言われた通りにケアしているのに、どうしても良くならない」というケースも少なくありません。なぜ、湿疹・かぶれはスッキリと治らないのでしょうか。


今回は、治らない理由の正体と、皮膚科を受診すべきタイミング、そしてクリニックで行う専門的なアプローチについて分かりやすく解説します。


■その湿疹、「そのうち治る」と思っていませんか?


乾燥しやすい季節や、体調の変化などで、肌のかゆみや赤みが出ることは誰にでもあります。しかし、それがなかなか治らない場合は注意が必要です。


ドラッグストアで買える薬を塗って、数日でスッと良くなるなら問題ありません。


しかし、1週間ほど市販薬を塗っても治らない、あるいは逆にひどくなっている場合は、「ただの湿疹」ではなく、別の原因や病気が隠れているかもしれません。


■「湿疹」と「かぶれ」は似ているけれど、同じとは限りません


肌に赤みやかゆみが出ると、ひとくくりに「湿疹」や「かぶれ」と呼びがちですが、実は少し違いがあります。


◎湿疹は皮膚に炎症が起きている状態

「湿疹(皮膚炎)」とは、皮膚の表面に炎症が起きている状態をまとめた呼び方です。かゆみを伴う赤いブツブツが出たり、カサカサして粉をふいたり、ひどくなるとジクジクと汁が出たり、かさぶたになったりします。


アトピー性皮膚炎や乾燥性湿疹など、体質や肌のバリア機能の低下など、さまざまな要因が絡み合って起こります。


◎かぶれは“触れたもの”が原因になることが多い

一方「かぶれ」は、医学用語で「接触皮膚炎」と呼ばれます。その名前の通り、特定の「原因物質に触れること」で起こるのが特徴です。


洗剤、化粧品、金属のアクセサリー、植物、あるいは湿布などの貼り薬が原因になることもあります。触れた部分の形にそって赤くなったり、水ぶくれができたりするのが典型的な症状です。


◎見た目だけでは区別しにくいから自己判断が難しい

湿疹もかぶれも、症状としては「赤み」「かゆみ」「ブツブツ」など共通している部分が多く、見た目だけで「これは湿疹だ」「これはかぶれだ」と見分けるのはとても難しいのです。


だからこそ、自分の判断だけで間違ったケアをしてしまい、長引かせてしまうケースが少なくありません。


■市販薬で湿疹やかぶれが治らない理由


市販薬で治らないのは、効いていないのではなく合っていないのかもしれません。


◎原因そのものに触れ続けている

たとえば、新しく変えたシャンプーが原因でかぶれているのに、それに気づかず毎日使い続けていれば、いくら薬を塗っても治りませんよね。「原因物質から離れること(回避)」が、かぶれ治療の条件でもあるのです。


◎塗り薬の種類や強さが症状に合っていない

薬局で買えるステロイドの塗り薬には、いろいろな強さがあります。症状が重いのに弱い薬を塗っていても効果は出にくいですし、逆に顔や首、デリケートゾーンなど「皮膚が薄い場所」に強い薬を塗り続けると、副作用が出やすくなってしまいます。


皮膚科では、症状の重さや塗る部位に合わせてステロイドの強さを細かく調整しますが、市販薬でそれを自己判断するのは難しいケースが多いです。


◎実は湿疹ではなく、別の皮膚トラブルのこともある

「湿疹だと思ってステロイドを塗ったら、どんどん広がってしまった」というケースでよくあるのが、「白癬(はくせん=いわゆる水虫や、ぜにたむし)」などのカビの感染症です。


白癬にステロイドを塗ると、かえって症状が悪化してしまうことも。他にも、ダニの一種が原因で強いかゆみが出る「疥癬(かいせん)」など、感染症が紛れ込んでいることもあります。


◎かき壊しや乾燥で、治る前に悪化してしまうことも

かゆみに耐えきれずボリボリとかきむしってしまうと、皮膚のバリアが壊れ、そこから細菌が入って二次感染を起こすことがあります(とびひ など)。


また、保湿が足りずに肌が乾燥しきっていると、ちょっとした摩擦でも炎症が起きてしまいます。


ちなみに、保湿剤とステロイドの塗り薬を一緒に使うときは、「先に広い範囲に保湿剤を塗り、そのあとで赤くなっている部分だけにステロイドを塗る」のが基本です。こうすることで、健康な肌に余計なステロイドを広げずに済みます。


■こんな症状は、様子見より皮膚科へ


市販薬でのセルフケアは、あくまで短期間が基本です。次のような症状があるときは、無理に自己流のケアを続けず、皮膚科の受診を考えましょう。


◎長引く、広がる、繰り返す

市販薬を1週間ほど塗っても症状が改善しない場合や、薬をやめるとすぐにぶり返してしまう場合は、薬が合っていないか、別の原因が隠れています。どんどん範囲が広がっているときも要注意です。


◎じゅくじゅくする、痛い、顔まわりに出ている

ただのかゆみではなく、じゅくじゅくと汁や膿が出ている、熱をもっている、痛みを伴う場合は、細菌が感染しているかもしれません。


また、顔やまぶた、首など皮膚が薄い場所のトラブルや、何が原因かわからないまま症状が続いている場合も、早めに医師に診てもらうのが安心です。


■皮膚科では“とりあえず塗る”ではなく、治らない理由を探します


湿疹やかぶれが治らないのには、理由があるケースがほとんどです。自己判断で市販薬をだらだらと使い続けるより、原因に合った正しい治療につなげることが、つらい症状からの改善への近道になります。


ご自宅では「かゆくてもこすらない・かき壊さない」「保湿をしっかり続ける」ことを心がけつつ、少しでも不安なときや長引くときは、お早めにご相談ください。


わごうヶ丘クリニック
医師
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