
健康診断や便潜血検査で大腸内視鏡検査を勧められ、不安を感じている方は少なくありません。「痛いのでは?」「準備が大変そう」といった疑問から、受診を迷う方も多いでしょう。
この記事では、初めて大腸カメラを受ける方に向けて、よくある質問をわかりやすく解説します。
目次
■大腸カメラはどんな検査?ポリープ切除までできることも
大腸内視鏡検査は、大腸ポリープや大腸がんの早期発見に役立つだけでなく、ポリープが見つかった場合にその場で切除できることもある検査です。まずは検査の基本的な目的と、治療の可能性についてお答えします。
Q.大腸内視鏡検査では何を調べますか?
肛門から細いカメラを挿入し、大腸や直腸の粘膜を直接観察します。大腸ポリープ、大腸がん、炎症、出血の原因などを確認することが可能です。必要に応じて、組織の一部を採取して詳しく調べる生検も行われます。
Q.ポリープが見つかったらその場で切除できますか?
検査中にポリープが見つかった場合、その場で内視鏡を使って切除できることがあります。ただし、ポリープの大きさや形、服用中のお薬(血液をサラサラにする薬など)によっては、出血リスクを考慮し、後日改めて治療をご案内することもあります。
■大腸内視鏡検査で痛みや恥ずかしさが不安な方へ
お尻からカメラを入れるという性質上、痛みや恥ずかしさへの不安は誰もが抱くものです。医療機関では、患者さんの身体的・心理的負担を減らすための工夫を行っています。
Q.大腸カメラは痛いですか?
痛みの感じ方には、腸の長さや形、過去の腹部手術歴などにより個人差があります。検査中は腸を広げるために空気を入れますが、空気を抜いたり、体に吸収されやすい二酸化炭素を使用したりすることで、お腹の張りや不快感を軽減できる場合が多くなっています。
Q.鎮静剤を使えば眠って受けられますか?
医療機関によっては、鎮静剤を使用して、うとうとしたリラックス状態で検査を受けることができます。効き方には個人差がありますが、検査中の不安や緊張が強い方には非常に有効な方法です。
※当院では鎮静剤を使用せず、極力痛みが出ないように検査を行っております。
Q.お尻を見られるのが恥ずかしいのですが大丈夫ですか?
検査時は、お尻の部分にだけスリットが入った専用の検査用パンツを着用します。必要以上に肌を露出させず、タオルをかけるなどプライバシーには配慮して検査を行いますので、過度に心配する必要はありません。
■前日の食事・当日の下剤について
精度の高い検査を行うためには、腸の中をきれいにしておく準備が欠かせません。事前の食事制限や下剤の服用についての疑問にお答えします。
Q.前日は何を食べればいいですか?
うどん、白米、豆腐、白身魚など、消化の良いものを中心にお召し上がりください。きのこ、海藻、野菜など食物繊維の多い食品は腸に残りやすいため控え、夕食は19時頃までに済ませるようご案内しています。
水・お茶・スポーツドリンクは20時以降も飲んでいただくことは可能です。
Q.当日の朝は食べられますか?水やお茶は飲めますか?
検査当日の朝はお食事をとることができません。ただし、脱水を防ぐために水やお茶、スポーツドリンクなどの飲み物は摂取可能です。コーヒーや果肉入りのジュースなどは観察の妨げになるため避けてください。
Q.下剤はどれくらい飲みますか?
腸の中をきれいにするため、当日の朝から専用の下剤を数時間かけてゆっくり服用します。何度かトイレに通い、便が透明な黄色い液体に近い状態になれば準備完了です。吐き気が出やすい方や便秘が強い方は事前にご相談ください。
■検査時間と検査後の注意点は
検査にかかる時間や、終わった後の生活への影響も気になるところです。当日のスケジュールを立てる際の参考にしてください。
Q.検査時間はどれくらいですか?
検査そのものは通常15〜30分程度で終わります。ただし、ポリープ切除などの処置を行った場合や、腸の形によっては長くなることもあります。下剤の服用時間や休憩を含め、半日程度は時間に余裕をみておきましょう。
Q.検査後すぐ仕事や運転はできますか?
鎮静剤を使用した場合は、眠気や判断力の低下が残るため、当日の車の運転や危険な作業はやめましょう。また、ポリープを切除した場合は出血を防ぐため、数日〜1週間程度は激しい運動、アルコール、刺激物を控える必要があります。
■大腸内視鏡検査を受けるタイミングで迷ったら
適切なタイミングで受診することが健康を守るカギになります。
Q.生理中でも大腸カメラは受けられますか?
生理の出血は大腸の検査に直接影響しないため、基本的には受診可能です。ただし、強い生理痛や体調不良がある場合は無理をせずご相談ください。なお、事前の便潜血検査は血液が混じって正しい結果が出ないため、生理中の採便は避けましょう。
Q.大腸カメラは何年おきに受ければいいですか?
異常がなかった場合は、年1回の便潜血検査を継続するか、5年後を目安に再検査を受けることが提案されています。ポリープを切除した方は、再発確認のために多くの場合3年後の検査が推奨されます。適切な間隔は医師へ直接確認してください。
Q.便潜血検査で陽性と言われたらどうすればいいですか?
「たぶん痔だろう」「自覚症状がないから」と放置せず、必ず大腸内視鏡検査による精密検査を受けるようにしましょう。大腸がんやポリープは初期症状がないことが多いため、陽性が出た場合は再検査ではなく精密検査が大切です。
■まとめ|不安なことや疑問は、お気軽に当院へご相談ください
大腸内視鏡検査は、大腸がんの早期発見や、大腸ポリープの切除による予防につながる重要な検査です。痛み、下剤、食事制限、検査時間などに不安を感じる方も多いですが、事前に流れを知っておくことで安心して受けやすくなります。
便潜血検査で陽性を指摘された方や、血便、便通異常、腹痛などがある方は、自己判断で放置せず、早めに医療機関へご相談ください。
当院では、初めての方にも安心して検査を受けていただけるよう、丁寧な説明とプライバシーに配慮した対応を心がけています。
