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紫外線が強い時期っていつ? 紫外線は肌にどんな影響があるの?


春から夏にかけて日差しが強くなると、紫外線が気になり始める方も多いのではないでしょうか。


紫外線はシミやシワの原因になるだけでなく、肌の乾燥や肌あれにも影響します。ここでは、紫外線が強くなる時期や肌への影響、正しい紫外線対策について詳しく解説します。


■紫外線とは?目に見えない光が肌に与える影響


紫外線は太陽から届く光の一種で、人の目には見えませんが、非常に強いエネルギーを持ち、肌や身体に化学的な変化を引き起こす力があります。


波長の違いにより、「UV-A」「UV-B」「UV-C」の3つに分けられますが、このうち地上に届くのは主にUV-AとUV-Bの2種類です。


UV-Cはオゾン層に吸収されるため、通常私たちの肌には届きません。つまり、日常生活で紫外線対策が必要なのはUV-AとUV-Bということになります。


■紫外線が肌に与える2つの影響とは?


紫外線の種類によって、肌に及ぼす影響は異なります。ここではUV-AとUV-Bそれぞれの特性と、肌にどのような変化をもたらすのかを見ていきましょう。


◎UV-Aによる肌の黒化と老化の進行

UV-Aは波長が長く、肌の奥にある「真皮」まで届く性質があります。長時間浴びることで肌が黒くなるほか、コラーゲンやエラスチンを破壊し、シワやたるみといった肌の老化現象(光老化)を進行させてしまいます。


UV-Aは窓ガラスや雲を通り抜けるため、「屋内だから大丈夫」と思っていても、無意識のうちに紫外線を浴びているかもしれません。日常生活の中でも継続的な対策が必要です。


◎UV-Bによる炎症とシミの原因

UV-Bは波長が短いため真皮には届きませんが、肌表面の「表皮」に強く作用します。表皮を中心にダメージを与えるため、日焼けによって肌が赤くなったり、水ぶくれができたりするのは、このUV-Bによる炎症反応です。


外出後に顔や肩、腕などが真っ赤になり、痛みを感じるようであれば、「日光皮膚炎(サンバーン)」という皮膚が軽度のやけど状態かもしれません。


■紫外線が強くなるタイミングはいつ?天候や時間帯にも注意


紫外線は一年中存在していますが、特に注意が必要なのは春から夏にかけての時期です。


春〜夏がピーク、特に5〜8月は要注意

4月頃から急激に増え始め、5〜8月にピークを迎えます。


気温が高くなる前から紫外線は強まっているため、「暑くないから大丈夫」と油断していると肌トラブルを引き起こす場合があります。UV-Bは夏に増え、冬でもUV-Aは半分ほど届いています。


◎一日の中では10〜14時が多い

紫外線量は一日の中でも変化があり、朝7時頃から増え始め午前10時から午後2時までが強くなる時間帯です。この時間帯に長時間外にいると、短時間でも強い紫外線を浴びてしまいます。外へ出かける場合は、万全の対策をしましょう。


◎曇り・雨でも油断は禁物

晴天時を100%とすると、曇りでも約60〜80%、雨の日でも約20%の紫外線が地上に届いています。雲が太陽を遮っていても、肌への影響は十分にあるため、天候に関係なく日焼け止めなどを使用しましょう。


■紫外線の影響には個人差がある


同じ量の紫外線を浴びても、人によって肌の反応は異なります。これは、肌の色やメラニンの量に個人差があるためです。


メラニン量が少なく、肌が白い人は紫外線に対する耐性が低く、すぐに赤くなったり、強い炎症を起こしたりします。一方で、色素が多く肌が褐色の人は、赤くなりにくく黒くなりやすい傾向にありますが、紫外線による老化やシミのリスクがないわけではありません。


日本人に多いのは、日焼けすると赤くなり、その後徐々に黒くなるタイプです。このタイプは紫外線ダメージが肌の内部に蓄積しやすく、将来的にシミやくすみが濃くなるリスクが高いとされています。日常的に外に出る機会が多い人や、アウトドアを好む人は、紫外線への影響を軽視しないようにしましょう。


■紫外線による皮膚の変化には早めの対応を


日焼けやシミ、肌荒れなどが気になり始めたら、皮膚科での診察を検討してください。「日焼けの赤みが引かない」「急に濃いシミができた」「肌がガサガサしてかゆい」などの症状がある場合、紫外線による慢性ダメージが進行している可能性があります。


状態に応じた診断と治療を受けられ、必要に応じて内服薬や外用薬の処方、医療機関でしか行えないスキンケアの指導など行えます。「様子を見る」で悪化させる前に、気軽にご相談ください。


わごうヶ丘クリニック
医師
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